2014年1月の法話
[1月の法語] み仏の み名を称(とな)ふるわが声は わが声ながら たふとかりけり 出典:甲斐 和里子 『草かご』より |
[法話]
運転席脇の窓ガラスの外側に、一匹のやぶ蚊がしがみついています。時速はおよそ40キロ。「死んでいるのか?」とも思いましたが、よくよく観察すれば、自分の置かれている状況も見えず、しがみつくだけで精一杯。苦しいであろうに、しがみついている手を離すことをしないのです。自分には自由に飛んでいける羽があるのに。
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今年の法話(2014年)
[今年の法語] 称名(しょうみょう)とは み名(な)を聞くことであります 出典:足利 浄圓『親鸞に出遇った人びと〈3〉』より |
[法話]
表紙のことばは、足利浄圓(あしかが じょうえん)氏の言葉です。氏は、1878(明治11)年に広島県の本願寺派正満寺に生まれました。後にアメリカに開教使(かいきょうし)として赴任(ふにん)し、キリスト教の布教伝道に多くの文書が活用されていることに衝撃を受けました。帰国後に、浄土真宗において文書伝道を活用するために、出版社の「同朋舎(どうほうしゃ)」を設立します。その後も『同朋』などの編集作業をしながら、真宗学研究所を創立するなど、教学研鑽と布教伝道に力を注ぎ、1960(昭和35)年に82歳で往生されました。
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