2013年12月の法話
[12月の法語] 念仏者とは一切衆生(しゅじょう)を 「御同朋(おんどうぼう)」として見出していく存在 出典:宮城 顗『本願に生きる』 |
[法話]
世の中が混沌(こんとん)としている。自分も混沌としている。いつでもそんな感慨に陥(おちい)る。十代の自分においても、三十代の自分においても、そして思いも及ばなかった歳月を経た六十代の自分においても、世の中が混沌としている。自分が混沌としている。なぜ世の中を混沌とさせ、なぜ自分が何者かわからないのか。そういう状況を解き開く鍵(かぎ)はないのだろうか。実に、抽象的観念的な問い。それでも私においては、こういう問いに悩まされ続けて六十年の月日が過ぎていった。否、むしろ、この問いが自分の人生の全体であったかもしれない。
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