2017年9月の法話
[9月の法語] 願力無窮(むぐう)にましませば 罪業(ざいごう)深重(じんじゅう)も おもからず The power of the Vow is without limit. Thus, even our karmic evil, deep and heavy, is not oppressive. |
[法話]
この和讃をいただく時、『観無量寿経(かんむりょうじゅきょう)』(『観経』)の韋提希(いだいけ)の姿が重なります。『観経』というと私の脳裏に今もはっきりと刻まれていることがあります。一九七七年、同朋会運動十五周年の総括(そうかつ)をとおして、初めて坊守に視点があてられ、次代を担(にな)う坊守を育てようとの施策のもと、『現代の聖典』をテキストに「真宗の女性観」というテーマの講義が「昭和世代坊守会」として各教区で開催されました。毎月個人名宛での案内、そして『真宗聖典』を持って学習会に臨むのは私にとって初めてのことでした。それだけに毎月一回のその日が待ち遠しく感じられたものです。今思えば私にとって真宗の教えに出遇う大事なきっかけでした。講義が進むにつれ、直感的に韋提希は私だと感じておりました。それ以来いつも何かことが起こると韋提希に帰り続けて問いをいただいて今に至っています。
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