松樹山、西善寺。大阪府大阪市福島区、真宗興正派のお寺です。

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2016年1月アーカイブ

2016年1月の法話

[1月の法語]

十二のひかり放(はな)ちては あまたの国(くに)を照(てら)します

Emitting the twelvefold light, the Buddha illuminates countless worlds.

 

[法話]

一月の第二月曜日は成人式です。ひところは荒れた新成人が話題になったものですが、その対応にも少々智慧が必要なようです。

 

数年前の大阪池田市でのこと。成人式が始まると、会場の最前列に陣取った数人の新成人たちがヤジをとばして騒ぎ出しました。

 

会場に嫌な空気が漂(ただよ)いだした中で登場したのが当日のゲストの漫才コンビ、ミサイルマン。ミサイルマンは騒ぐ彼らに話しかけながら、会場の笑いを誘っていきます。ふざけて壇上に上がろうとしていた者を、実際に上げてしまってトークを展開していくと、当意即妙(とういそくみょう=その場にうまく適応したすばやい機転)なアドリブ(=台本にないせりふを即興的にしゃべること)で会場は大爆笑です。その笑いは決して相手をおとしめるものではなく、ちゃんと存在を認めてこそ生まれたものでした。

 

やがて、騒いでいた新成人たちは素直に席に戻り、なごやかな雰囲気の中でミサイルマンは本来のネタに入っていったとのこと。(釈徹宗氏のFacebook(フェイスブック) 2014年1月13日の記事より)

 

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今年の法話(2016年)

[今年の法語]

ひかりといのちきわみなき 阿弥陀(あみだ)ほとけを仰(あお)がなん

Let us revere the Buddha of Infinite Light and Life.

 

[法話]

 この法語は、親鸞聖人が『教行信証(きょうぎょうしんしょう)』(※)行(ぎょう)巻に、お念仏の徳を讃嘆(さんだん=仏・菩薩の徳をほめたたえること)し、お作りになった「正信念仏偈(しょうしんねんぶつげ)(正信偈)」の冒頭の二句の和訳であります。「正信偈」は五百年以上前から、真宗門徒の毎日の おつとめ(勤行(ごんぎょう))として親しまれてきました。

 

「あなたの家は何宗ですか」とお尋ねすると、「私の家は何宗か分かりません」という方がおられます。暫(しばら)くして、「私の家は何宗か知りませんが、おつとめは帰命無量寿如来(きみょうむりょうじゅにょらい)です」と、返事がかえってきます。自分の家が何宗かは知らなくても、帰命無量寿如来という言葉は、幼い頃から耳にしてきました。それほど、家庭の中で朝夕おつとめがなされ、お内仏(ないぶつ=寺院で庫裏に安置した仏)の前でつとめられてきたのが、「正信偈」であります。

 

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