2015年6月の法話
[6月の法語] ものが 縛(しば)るのではありません ものをとらえる心に 縛られるのです 仲野 良俊 聖典シリーズ4『三誓偈講話』 東本願寺出版部より |
[法話]
「どちらが欲しいか悩んでおるなら両方にしなさい。おじいちゃんは、いくらでも買ってあげるよ」。
法語をのこしてくれた祖父の仲野良俊(なかのりょうしゅん 1916-1988 浄土真宗僧侶、仏教学者)は、遊びに行くと必ず、孫の私をデパートのおもちゃ売り場へ連れて行ってくれました。私のお目当ては、当時、女の子の心を離さなかった「リカちゃん」人形です。どれにしようかと悩む私に、いつも笑いながら、何でも与えてくれる「甘い、甘いおじいちゃん」でした。そのおかげで帰りの新幹線では片手にリカちゃんハウス、片手にリカちゃんと、私の両手は母と手がつなげないほど必ずふさがっていました。それが母の帰省のたびに続くので、私の部屋はその時、その時の新作であふれていました。
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